残り1編成となり3ヶ月が経過する都営浅草線5320F、いつまで走る…?

成田空港駅2番線に停車中の都営5320F快速京成高砂行き(2021/9/20)
残り1編成となった5300形、直通先の端の駅まで来ることはあと何回あるだろうか

京急・京成・北総と様々な会社線に直通する都営浅草線。車両は5300形から5500形へと世代交代が進んでおり、最大27編成在籍していた5300形も今年2021年初頭には8編成に減り、そして9月15日の5319F引退をもって残りは5320Fの1編成となった。そして、それから早3ヶ月が経とうとしている。
都営5500形は9月末までに27編成目の5527Fがデビューし、置き換え用の車両は全て出揃ったことになる。

羽田空港第1・第2ターミナル駅2番線に停車中の都営5320Fエアポート急行青砥行き(2021/10/1)

都営5300形の最高速度は110km/hである。直通先の京急・京成では上位優等が120km/hで走れる区間・車両があるが、都営5300形は最大110km/hの種別(京急のエアポート急行・エアポート快特、など)までにしか就くことができない。
一方、都営の新型車・5500形の最高速度は120km/hに設定されているが、5300形と共通運用のため、少なくともダイヤ設計上では最高120km/hの種別にはまだ就いていないはずである。

もし都営車が最高速度120km/hで運転できるとなると、京急の日中の快特(品川-横浜間)や京成のアクセス特急(北総区間を含む:京成高砂-空港第2ビル間)として走ることもできるようになり、運用の幅が広がることになる。

もし5320Fが概ね今年度中に引退し都営車が5500形に統一できる場合、来春以降のダイヤ改正にて都営車のアクセス特急運用などが解禁される可能性もある。現状でも特定の京急車・京成車のみでアクセス特急の運用が回せているので運用変更の必要性まではないかもしれないが、多くのアクセス特急が「都営線を経由して」京急線の羽田空港などへ直通していることを考えると、アクセス特急運用に都営車が参入することで会社毎の走行距離の調整が取りやすくなるという面もある。
なお、一部の京成車・北総車は最高時速110km/hのため、京急のエアポート快特などの最高時速引き上げは(あるとしても)まだ先になるだろう。

泉岳寺駅で接続した京急車のエアポート快特成田空港行き、泉岳寺止まりの都営5320F(2021/10/3)

…というような観点からすると、都営5300形の最後の1本の生存期間は、明日引退してもおかしくないし、長くても2〜3ヶ月ぐらいなのではないかと思われる。もちろんさらに生き延びる可能性もあれば、あるいは仮に引退したとしても都営5500形がアクセス特急など120km/hで営業運転される種別に就くようなダイヤ改正がすぐに行われるとも限らないが、一つの筋が見えなくもないということで少し考えを記してみた。

都営5320Fは今のところ週の半分以上は何かしらの運用に就いているものの、運用時間が短かったり都営浅草線西馬込⇔泉岳寺間の区間運用、せいぜい羽田空港⇔青砥・高砂間のエアポート快特での運用が多くなっている。京急蒲田以南や成田空港などに顔を見せる機会はあと何回あるだろうか…

京急線内でよく見かけていた他社車両として印象深い都営5300形、個人的には十分乗り納め・撮り納めたつもりではあるものの、その去就ばかりは気になるところである。

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