来春2022年3月12日のダイヤ改正では、東北新幹線にも様々な変化がある。
東北新幹線だけでも実に32本もの列車が臨時列車(準定期列車)として一部日程のみ運転されるようになり、実質的に減便と言える。つばさ号(来春全車指定席化)と併結のやまびこ号(東京-仙台間で運転)のうち8往復16本が臨時列車化するなど、今まででは珍しいケースも発生する。
それらの一つとして、仙台-盛岡間を各駅に停車していたはやぶさ号が2往復削減され、やまびこ号に転換するのだが、そのうち「やまびこ69号」「やまびこ52号」の停車駅が近年類を見ないものとなることが、JR東日本盛岡支社のプレスリリースにより判明した。
仙台-盛岡間各駅停車のはやぶさ号からやまびこ号への置き換えは、盛岡駅の発着時刻をほぼ維持した上で行われる。仙台支社のプレスリリースによると、はやぶさ105号・109号・104号・106号については、東京-仙台間のみ運転する臨時列車となるようである。
新・やまびこ71号、新・やまびこ54号については、東京-仙台間の停車駅は日中などに運転されている東京-盛岡間のやまびこ号と同様、宇都宮・郡山・福島に停車するタイプのものとなっており、現状のはやぶさ号からの所要時間増加は28分程度となっている。なお東京-仙台間の運転時刻は、既存の仙台発着のやまびこ号(やまびこ155号、やまびこ130号)の時刻・停車駅を踏襲する形と考えられる。
一方、新・やまびこ71号の停車駅をよく見ると「白石蔵王以外の各駅」という、現在では類を見ないパターンのものとなっている。これもまた、現在のダイヤで東京16:12発となっている「やまびこ213号(仙台行き)」の停車駅をそのまま踏襲しており、そのまま盛岡以北のダイヤが現・はやぶさ105号の時刻になる、という列車と考えられる。
そして上りの新・やまびこ52号に至っては、盛岡-東京間が完全に各駅停車となっている。そのような列車は、異常時等を除けば少なくとも直近数年では(もしかすると秋田新幹線開通頃から約20年間?)存在していなかったように思う。こちらも現在のダイヤに当てはめると、仙台までははやぶさ104号(仙台8:43着)、仙台以降は仙台9:00発・東京11:16着、かつ白石蔵王は通過している「やまびこ210号」が該当する。このやまびこ210号のダイヤを白石蔵王にも停車させると、ちょうど白石蔵王で仙台8:57発のやまびこ8号を待避するようなタイミングとなり、仙台での停車時間も現実的なものとなるスジが完成する。
以上、詳細時刻はまだ不明なので詳細ダイヤについては現時点の憶測にはすぎないが、仙台-盛岡間のはやぶさ号の置き換えに関しては、現ダイヤの列車を上手く繋ぎ合わせる形で実現可能なものになっている。東京方面⇔仙台-盛岡間の停車駅における「乗り換えなし」での速達便は減ることになった一方、結果として面白い列車が誕生することになった。
東京-盛岡間(ほぼ)各駅停車の列車となる新・やまびこ69号、新・やまびこ52号。ある種のネタ列車として注目を集めると思われるが、ダイヤ全体として減便傾向・今後を探るような過渡期のダイヤとなるため、それらの列車がさらに次以降のダイヤ改正で存続するかは何とも言えないところだ。
コメント
何年か前のやまびこ208号が盛岡~東京間各駅の列車でしたよ? まぁ1年くらいで改正されて消えましたが。
コメントありがとうございます。
調べ直してみたところ、2011年3月のはやぶさ号デビューダイヤの時に208号が盛岡始発で設定されていたみたいですね。