全国的に旅行ムードが戻ってきたタイミングの2021年10月、島根県を走る一畑電車ではダイヤ改正が行われた。終電繰り上げなどの減便傾向もある一方で、土休日に走る「電鉄出雲市⇔出雲大社前」間を直通で走る「特急」が1往復から4.5往復に大増発となり、JR出雲市駅からの出雲大社観光に便利なダイヤとなった。
本記事では、10月に早速一畑電車に乗りに行ったので、特急まわりのことを簡単に記してみたい。
(なお、新ダイヤについての分析は、はてなブログに書いた下記の記事もご参照いただければと思う。)
電鉄出雲市駅は奥の1番線出発・1日4本
電鉄出雲市駅は1面2線のホームとなっており、階段登ってすぐの2番線が主に使用されているが、約1時間毎の普通列車の合間に走る土休日の特急は、奥にある1番線発着が基本となっているようである。
電鉄出雲市駅では原則として1列車ごとに改札が行われるため、入線はしていても発車約10分前にならないと「特急」の車内には入れないと思われる。
なおこの写真の撮影時は、特急ではなく先発の右側の普通に乗車し、川跡駅で乗り換えて出雲大社前駅に向かっている。一畑電車では運転間隔に十分余裕があり、優等列車による追い抜きは発生せず、(川跡駅での接続さえあれば)電鉄出雲市駅を先発する列車に乗れば出雲大社前駅に先着できるようになっている。特急のメリットは、速さというよりは「乗車機会増・直通」にある。
なお電鉄出雲市駅発出雲大社前行きの特急は、土休日8:45・10:50・12:50・14:50発の4本。午前中から昼過ぎにかけての運転となっており、特に10:50発の便は、定刻9:58着のサンライズ出雲号を下車して出雲市駅周辺で少しゆっくりしてから乗車できるタイミングとなっている。
途中停車駅は大津町・川跡のみ
電鉄出雲市⇔出雲大社前間の特急の途中停車駅は、大津町・川跡のみである。これにより、普通列車(直通または乗り継ぎ)では22〜23分ほどかかる同区間が16〜17分で結ばれている。
川跡駅では方向転換が行われるため、2〜3分ほど停車する。また他の多くの列車とは違い、原則として松江しんじ湖温泉方面の列車との接続は行われない。特急は、あくまでも「出雲市と出雲大社を結ぶ列車」として設定されている。
出雲大社前駅発は1日5本
出雲大社前駅も1面2線となっており、日中は片側が特急の発着ホーム、もう片側が普通列車(松江しんじ湖温泉or川跡発着)となっている。
「特急出雲大社前到着→普通発車」「普通出雲大社前到着→特急発車」が時間帯によっては数分以内となるため、乗車しない方の列車の写真を撮影する場合には気を付けた方が良いタイミングもある。
出雲大社前から電鉄出雲市への直通特急は、(土休日)計5本であり、9:36・11:45・13:45・15:45・17:35発となっている。往路でも特急を使用した場合、約30分・約2時間半・約4時間半…でもう一度特急に乗車できるタイミングとなる。その前後約30分には普通列車があるので、「特急で帰る」ことを目標に移動計画を立てておくと、そこそこつぶしは効きやすいかもしれない。
まとめ・乗車時の注意点
以上、先日のダイヤ改正で大増発された一畑電鉄の「特急」について、簡単に記してみた。
一応推測ではあるが、土休日の「特急」には今のところ新型の7000系が終日特急運用に就く形で充当されているようである。一畑電車には他にも大手私鉄から譲渡された様々な車両があるため、そちらに乗車してみたい場合には、片道はあえて普通列車を選択してみるのも手である。その場合、原則として川跡駅での乗り換えが必要になるが、2本の列車に乗車できることにもなる。
また、何度も書いてはいるが「土休日」限定の運転であることには注意する必要がある。
例えば直近だと、臨時のサンライズ出雲91号が到着する1/4(火)は正月三が日を過ぎて平日ダイヤとなるため「大社行きの」特急運転されず、ほぼ終日約毎時1本の運転となる。また、9:59発・13:59発を除いて電鉄出雲市から出雲大社前への直行便は走らない。(91号=13:07着からであれば昼食を挟んで13:59発で大社へ、という流れもオススメではある。)
なお、肝心のこの年末年始は、12/30-1/3が土休日ダイヤで運転され、年が明けて初詣シーズンとなる1/1-3もほぼ通常の土休日ダイヤ(+松江からの1本増発)であり、電鉄出雲市⇔出雲大社前の特急も通常通り4.5往復運転される見込みだ。
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