岡山-出雲市間を走る特急やくも号は、毎時1本・1日15往復運転されていたが、2022年3月の改正でこのうち3往復が臨時列車化する(金土祝+α運転)。時勢の影響でこの2年間は7往復が運休となっていた期間も多かったが、そのうち3往復が正式に臨時列車化するような形となる。
一部臨時列車化に伴い、特急やくも号の停車駅が地味に大きく整理されることが、昨年末のプレスリリース(JR西日本総合、岡山支社、米子支社)の時点で判明していた。要点としては、次のようになる。
- 臨時列車は、総社・生山・根雨(など)を通過する
- 臨時列車化する列車の前後のやくも号が、臨時列車が元々停車していた総社・生山・根雨(など)への停車を引き受ける
このような変更の理由として、一部のやくも号のみ停車する駅(特に伯備線内の総社・生山・根雨)への毎日の停車本数を維持する目的があるものと思われる。実際、7往復運休時にも生山・根雨のどちらかに停車するダイヤから両駅停車に停車するダイヤへの変更が行われていた。
今回の表題とした総社駅に関しては、ここしばらくは「1日3往復(計6本)停車」の体制が続いており、現在は「3・11・27号、4・16・30号」が該当列車である。上りの昼の停車便は「やくも16号」のみであり、この列車は2020年以降「パノラマ型グリーン車連結」の列車となっていたが、今回の臨時列車化で総社停車は1時間前の「やくも14号」に変更となる。その一方でパノラマ型グリーン車の運用は現ダイヤと同じであることが複数書籍から確認され、日中においてはまさに臨時列車化・通過駅増加となる12・13・16・17号がパノラマで運転される列車となる。これにより、明るい時間に総社駅に停車するパノラマやくも号は(一旦)廃止となる。
もっとも、夜間ではあるが岡山20:05発の「やくも27号」は、引き続き定期列車であり、パノラマかつ総社停車便である。最終の「やくも29号」が臨時化されることなどを考えると、今後も「やくも27号」の運転は比較的安定的であると思われる。
つい先日、やくも号は2024年春以降に新車・273系が導入されることが発表され、また同時に直近の3/19からは「国鉄色リバイバル運転(8・9・24・25号)」が行われることも発表された。その一方で、予約サイト等で確認する限り3/12以降のパノラマ運用を含む「臨時列車」は指定席発売見合わせ(運休)となっている模様である。やくも3号(岡山8:05発)こそパノラマ型かつ定期列車として運転されるが、国鉄色381系とパノラマ型の両方を追いかけやすい時期はいつになるであろうか…(その頃には乗車・撮影客が集中しそうである。)
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