先日2022年3月12日のダイヤ改正において、東北新幹線のダイヤは地味に大きく変更が施された。
利用状況に合わせて上下線合わせて30本以上の列車が臨時列車化されるのに伴い、定期列車だけで各駅の需要等を満たせるように停車駅や列車の設定が整理されることになったのだが、その影響を最も受けたと言っても過言では無いのが「白石蔵王」駅である。
このことは、白石蔵王駅構内の掲示でも案内されており、駅構内放送でも同内容の放送が流れていた。
では、具体的にどのように停車列車が変化したのであろうか。
白石蔵王駅に停車する「やまびこ号」は毎時1本程度だが、ダイヤ改正以前は、日中は原則として「東京-福島間でつばさ号と併結するやまびこ号(仙台発着)」が白石蔵王駅に停車していた。
そのため、下り毎時51分発・上り毎時58分発というように分かりやすいダイヤとなっていた。
しかし今回の改正で、つばさ号併結のやまびこ号のうち日中を中心とした8往復が臨時列車化された。朝夕にはつばさ号併結のやまびこ号も残り、引き続き白石蔵王駅停車の便も多いが、日中は白石蔵王停車便を定期列車に割り当てることになった。この結果、元の停車時刻からは上下線共に20〜30分ほどズレる時間帯が多くなった。
写真の通り、下りは盛岡行きのやまびこ号が停車することもあれば、(東京駅から完全に各駅停車の)仙台行きが停車することもある。上りも同様ではあるが、5時間連続で盛岡始発のやまびこ号が白石蔵王停車となっている時間帯がある。
改正後の白石蔵王駅下り時刻表を見ると、毎時毎時発車タイミングが大きく異なっており、仙台行き・盛岡行き両方が停車していることが分かる。
上りは、先述のように盛岡始発のやまびこ号(号数2桁台・日中は37分発)が停車するタイミングが続くものの、他時間帯の停車時刻や号数を見れば、やはり様々な種類の列車が停車していることが推測できる。
余談だが、盛岡始発のやまびこ号で白石蔵王駅に停車する列車の多くは、盛岡から郡山まで各駅に停車する列車となり、通過駅は新白河・那須塩原・小山の3駅しかない。朝のやまびこ52号、深夜の東京行きであるやまびこ72号の2列車に至っては、盛岡駅から東京駅まで完全に各駅停車の列車となっている。
ところで、つばさ号併結のやまびこ号はE2系限定となっているが、それ以外のやまびこ号(特に盛岡発着)であれば、現在では多くはE5系の運用となっている。
これはつまり、白石蔵王駅に停車する列車の多くがE2系だった状態から、E5系中心の停車に変化した、ということでもある。今回の改正は、そのような意味でも白石蔵王駅視点で大きな変化であったと言えるかもしれない。
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